サイズ・・・Ａ４サイズ（縦297㎜　横210㎜）、額込み（縦320㎜ 横235㎜ 厚さ100㎜）

アクリル絵の具で描いた自作の絵の複製画です。
絵をつや消しラミネート加工していますので、湿気にも強く、反射せずに飾れますので原画に近い風合いを楽しめます。

ラッピング対応は行っておりません。ご了承ください。

※額は手作業でリメイクしていますので、多少の違いがございます。ご了承ください。

絵には物語や意味があり一枚の絵本のようになっています。（解説付きです。）

＊絵の説明＊

温め続けてきた卵にようやくヒビが入りだした。
完全にかえるまではもうしばらくかかるだろう。
ヒナの初めての食事を特別なものにしてあげたくて、母親カラスは餌集めに向かった。
その直後、予想外に早く4つの卵の中から小さなヒナ達が飛び出した。
と、そこへ木登り競争をしていた4匹の猫がモゾモゾ動くヒナ達に興味を惹かれ近づいてきた。
ヒナ達もぼんやりした視界の中で動く猫達を親だと思い、はって近づいてくる。猫達も懐っこいヒナの可愛さに別段嫌がる事もない。
ついには猫の体にまとわりついて、そのまま巣から離れてしまった。

そんな様子を見ていたカタツムリの兄妹は、大変な事が起きたと、母親カラスに知らせに向かった。
木を降り、カラスの餌場へ向かう途中、すれ違いざまに巣に戻って行く母親カラスの姿を見た。
散乱する卵の殻があるばかりの巣を見た母親カラスは、パニックになっているようだった。
慌ててカタツムリの兄妹は来た道を引き返しカラスの巣へ向かった。
そして、ようやく巣のある木にたどり着いた時、母親カラスは巣を飛び立って、ヒナ達を探しに行ってしまった。
再びカタツムリの兄妹は向きを変えて後を追った。
そんな行ったり来たりを何度も繰り返して、なんとか通りすがりのカエルの助けを借りて母親カラスに知らせが届いたのは、ヒナ達が行方不明になってすでに数日経った頃だった。
犬に育てられた4匹の猫達のうわさを聞いたことのあった母親カラスは急いで彼らのいる場所に向かった。
ひょっとしたら食べられてしまったかもと考えていたが、すっかり家族のようになって安心しきっているヒナ達の姿を見て、母親カラスは安堵すると同時に、なんとも言えない複雑な感情で、この不思議な家族をしばらく見ていた。
そして、こんな事を考えた。
家族って血の繋がりだけじゃないんだなぁ、と…。