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「ハンドメイドインジャパンフェス2023」PV公開中!伝えきれなかったエピソードやウラ話をご紹介します

「ハンドメイドインジャパンフェス2023」PV公開中!伝えきれなかったエピソードやウラ話をご紹介します

こんにちは。広報担当の松永です。
いよいよ「ハンドメイドインジャパンフェス(以下、HMJ)」開催まで一ヶ月をきりました!
そして毎回たくさんの方にご来場いただいてきたHMJが、この夏10周年を迎えます。

HMJ運営チームは、会場レイアウトや装飾手配、パンフレットやパネルの作成、プロモーション活動と当日に向けて一層気合いを入れて準備を進める毎日です。

そんな中ついに、HMJの節目を飾るPVが完成しました!

情熱をかたむけるクリエイターの姿、会場にあふれる笑顔、さらにはこの10年の軌跡を辿る映像まで………動画一コマ一コマに詰め込みました。たくさんの方々に届くと嬉しいです。

ハンドメイドインジャパンフェス2023 in 東京ビッグサイト[ PV ]

このPV制作にあたり、3組のクリエイターさんの工房やアトリエにお伺いし、作品制作の様子を取材させていただきました。
今回はPVに収めきれなかった、作品づくりにかける溢れんばかりの思いやこだわり、HMJにまつわる意気込みをご紹介させていただきます!

「木の良さを活かして、暮らしになじむお椀を」ヨハク木工舎さん

群馬県で国産の木材でお椀を制作するヨハク木工舎さん。木目が美しく、スタイリッシュなお椀は軽くて持ちやすく、Creemaでも人気です。

もともと林材業に携わっていたヨハク木工舎さん。日本には品質のよい木がたくさんあるものの、杉などの針葉樹とちがい、広葉樹は曲がったものが多くてまばらに生えていることから、需要と供給のマッチングが難しく使われにくいという課題があるそう。その木を有効活用するために、主にケヤキを中心に、ナラやサクラの木を使った作品をつくっています。

―― お椀づくりのこだわりを聞かせてください

国産の木を使うことにこだわっています。工房のある群馬や埼玉は、江戸時代から政策でケヤキが植えられていたので、品質の良いものが多いんです。ケヤキを使っているのは、お椀にしたとき耐久性があって割れにくく、歪みにくいという特徴があるからです。

一般的に木のお椀を制作するときは、機械に入れて人工乾燥させます。速くつくるために強制的に水分を飛ばすためですが、そうすると木に必要な水分まで出てしまい、品質が落ちてしまうという欠点があるんです。

私の場合は、木の良さを引き出すために自然乾燥で時間をかけてつくっています。切り出す前と、切り出した後にも乾燥させているので、それだけで半年から1年ぐらい時間がかかってしまうんですが、その方が良いものがつくれるので。これは私のこだわりですね。

▲左から右へ、丸太から切り出され、粗削りや成型、繊細な研磨を経て、お椀の形になっていきます。

―― 印象的なデザインにはどんなこだわりが?

まずは使いやすさ、そして収納しやすさを考えていますが、見た目でちょっと気分が上がるデザインにもこだわっています。
一般的に、お椀をつくっている技術力のある職人さんは高齢の方が多く、形も伝統的なものが多いんですね。そこを同じ形でつくっても仕方ないなと思っていて、僕は若い人が使ってみたいなと思えるような新しいデザインを考えています。
その形にするために、木地を削り出すための刃物は自分でつくっています。この刃も、お椀をいくつかつくるたびに研ぐので、メンテナンスが大変なんですけどね。

▲曲線が美しい最新作のお椀はワイングラスのような飲み口が印象的。「飲みやすさにこだわるとこういう形になる」と言われているワイングラスの特徴をお椀に取り入れたそうです。

―― 制作を続けていて楽しい瞬間は?

一番最初の楽しみは、木目が出てくる瞬間ですね。作品の完成形に近づくにつれて、本当に思いがけない木目が出てきたりするので楽しいです。
あとは、作品を気に入ってもらえて、「使いやすかったよ」と感想を言ってもらえるときがすごく嬉しいです。

―― イベントへの意気込み

以前出展したときに、「大きめのお椀が欲しい」「パスタやカレーに合うお皿が欲しい」という声をたくさんいただいたので、それにお応えできるようにレパートリーを揃えて行きます。楽しみにしていただければと思います。

工房に並べられた乾燥中の大きな木の丸太を指さしながら、「これは樹齢100年以上にもなるケヤキです。ここまで大きいのは貴重なんですよ」と嬉しそうに語るヨハク木工舎さん。工程一つひとつに、木への愛着とこだわりを感じました。

職人ですら、どんな木目が出てくるか分からない。自然が生むアートとつくり手の思いが昇華して、人の暮らしに長く在りつづける素敵なお椀が生まれています。

作品ごとにまったく異なる手触りや木目に、どれにしようか悩みに悩む方も多いそう。お椀との一期一会の出会いをぜひ会場で楽しんでください。

【ヨハク木工舎 ブースNo.I-60】

「ガラスの自由さに魅了されて。ずっと使えるデザインを」glass studio hayashiさん

ガラスの靴、ガラスの指輪・・・ガラスにはすこし神秘的なイメージがあります。
まるで意思を持つような躍動感と、ふしぎと温かさを感じるglass studio hayashiさんのアクセサリー。高校生のときに出会ったガラス製品に衝撃を受けたというglass studio hayashiさんは、美術大学でデザインを学んだ後、憧れのガラスメーカーの製造部でガラス作品づくりに携わり、退職後にガラスの様々な技法に触れ、今は「ボロシリケイトガラス」という耐熱ガラスから作品を制作されています。

それまでガラスというと、普段使っているコップのような、形がカチっと決まったものというイメージを持っていました。でも、高校生のとき、まるで水しぶきのように自由な曲線の脚がついたユニークなガラスの器と出会い、「え!これが本当にガラスなの?」「こんな使い方あるの?」「こんな形にできるの?」と驚き、ガラスの魅力にとりつかれて、それからずっとガラスが好きなんです。

―― ガラス作品をつくるうえでの、こだわりを聞かせてください。

毎日でも永く使って欲しくて、特別なものではなく、人の暮らしにしっくりなじむものをつくることと、ガラスを扱えるからこそ生まれるデザインを大切にしています。
たまにイラストを描くこともあるのですが、実際にガラスを扱いながらデザインを考えることが多いです。

ボロシリケイトガラスは繊細なものがつくれるのが特徴なので、機械ではつくれない、けれど手作業にも見えない、なめらかでつなぎ目のない、ガラスの曲線を生かした作品づくりをしています。

ガラスはほぼ経年劣化しないこと、さらにボロシリケイトガラスには、溶かして直せるという特徴があるんです。たとえば、イヤーカフも「耳に着けにくいな」と思ったら、入口を広げたり狭めたりできますし、ヒビが入っても直せます。
​一つひとつ丁寧につくっているので、気に入ってもらった方にはずっと持っていて欲しいと思っていて、メンテナンスも受け付けています。

―― HMJの思い出、そして今回の意気込みをお聞かせください

これまでずっとCreemaで販売していたので、初めてのイベントはHMJがいいなと思って応募したのが始まりでした。Creemaで見てくれていたお客さんがブースに来てくださって、「画像でも綺麗だけど、実物ってもっとキラキラして綺麗なんですね」と言ってくれたことがすごく嬉しかったです。撮影の技術も上げないといけないのですけど(笑)

ガラスのアクセサリーは夏にぴったりなんですが、私は季節に合わせるというよりも、「こうガラスを使ってほしい」と提案できるようなデザインをたくさんつくっていきたいと思っています。

太陽をうけてキラキラと輝くglass studio hayashiさんの作品からは、ガラスへの熱い想いが詰まっているようにも感じました。その輝き、軽やかさ、作品がまとう雰囲気を、ぜひ会場で実際に触れてみてください。

【glass studio hayashi ブースNo.I-95】

「日々を彩る器づくりを。HMJとともに歩んだ10年」陶芸家 秋山昌史

10周年を迎えるハンドメイドインジャパンフェスには、2013年の初回から毎回出展してくださっているクリエイターもいます。陶芸家の秋山昌史さんもそのおひとり。「タイヤキのついた器」と聞くとピンとくる方も多いはず。これまでにもCreemaのYouTubeチャンネルやさまざまな記事でご登場いただいてきました。

手になじむ焼き物にタイヤキを乗せて | 秋山昌史【ただ、ひたすら、ものづくり。】

Creemaでも人気の「タイヤキシリーズ」。ユニークさとインパクトが特徴ですが、秋山さんのつくる器の魅力はそれだけではありません。
使っていると分かる、手によくなじむ形。タイヤキも邪魔にならずにしっくりくる位置にいて、ちょっと一息コーヒーブレイクの時間もほっと癒しを与えてくれます。

―― 陶芸を始めたきっかけを教えてください

子どものころから料理をつくったり、絵を描いたり、工作したりと、何かをつくることがすごく好きで、つくることを仕事にできたらいいなと思っていました。陶芸は生活に根付いていて、毎日使う身近なものというところに惹かれて始めたんです。
伝統工芸の学校で陶芸を学んだあと、ワークショップの講師をしたりして、2011年からは本格的に作家活動を始めました。

タイヤキがカップにちょこんと乗った器が人気の秋山さん。最初は“焼きもの”繋がりという洒落でつくったタイヤキのオブジェですが、お客さんからのリクエストに答えるうちに次々と新作が生まれたそう。ついにはタイヤキが取っ手になっている作品も登場しました。

―― 器づくりでこだわっていることを教えてください

何よりも使い勝手のよさにこだわっています。持ったときの重さや重心の位置はもちろん、料理を盛りつけたときにどんな風になるか、使うシーンを想像しながらつくります。

▲見た目のインパクトだけでなく、意外にもうろこの凸凹が持ちやすくて、タイヤキの中が空洞になっているため熱くなりにくいそう

―― HMJでの思い出を聞かせてください

それまでCreemaで販売しながら、地元のクラフトイベントには出ていたのですが、東京ではあまり機会がなくて。そんなときCreemaが新しくイベントを始めるというので、これは面白そうだな、と応募しました。クリーマのスタッフさんもまだ少ないころで大変そうだったんですけどね(笑)、出展しているクリエイターさんも人気の方ばかりで、刺激を受けて、熱いイベントだったことを覚えています。

お客さんからいろんなリクエストがあって、タイヤキシリーズも増えてきましたし、新しい作品はHMJでお客さんの反応を直接見て、聞いて、次につくるものを決めたり。「これいいわね」とか「素敵ね」と言ってくれる声がすごく励みになって、次の制作への頑張ろうという気持ちにもつながっています。

―― HMJ2023への意気込み

1回目がついこの前だったような気がします。HMJもそうですが、自分も10年続けてこられたということに、思いもひとしおです。来てくださるお客さんや周りのクリエイターの皆さん、いろんな人に助けてもらって、ここまで続けてこれたことをすごくありがたいと思ってます。

タイヤキシリーズの新作がさらに増えて、今度は大きめの鉢などもつくっていきます。これはサラダや煮物を入れたりするのにちょうどよい深さでつくってみました。皆さんの反応が楽しみです。

【秋山昌史 ブースNo.I-92,93】

イベントでのお客さんや他のクリエイターさんとの会話をヒントに、料理が活きて暮らしになじむ器をつくりつづける秋山さん。使い手を思ってつくられる秋山さんの器だからこそ、食卓をさらに温かく包んでくれます。イベントでの交流を通して、自分の作品がどんな人に届いているかを見つめ、さらに作品に向き合われていることをひしひしと感じました。

ここまでの10年、そしてその先も。クリエイターの挑戦を応援する場所でありつづけるために。

人と人との交流を通して、制作への活力が生まれたり、新たな作品のアイデアが生まれたり、クリエイター同士の繋がりができ、活動の幅が広がったり・・・。

HMJが、クリエイターの皆さんの活動を後押しする場になっていることを感じ、これから先も、そんな出会いや繋がりを育み続ける場でありたいと思いました。

10周年のHMJ。私たちクリーマスタッフも、これまでクリエイターの皆さんやご来場の皆さん、関わってくださったすべての皆さんに、心からのリスペクトと感謝を伝える2日間にしたいと思っています。

7/22(土)・23(日)、東京ビッグサイトで、3,000名のクリエイターとの出会いをお楽しみください!

「ハンドメイドインジャパンフェス」公式HPはこちら

HandMade In Japan Fes’ 2023 <ハンドメイドインジャパンフェス2023>

開催日時:2023年7月22日(土)・23日(日)11:00~19:00

開催場所:東京ビッグサイト西1・2ホール

入 場 料:※税込。小学生以下、無料

前 売 券:1,300円 (1日券) / 2,000円 (両日券)

当 日 券:1,500円 (1日券) / 2,500円 (両日券) 

 ローソンチケット :【Lコード:31647】

 セブンチケット :【セブンコード:100-764】 

 e+(イープラス) 

 KKday 

詳  細:https://hmj-fes.jp

公式SNS:Instagram Twitter Facebook

主  催:日本最大のハンドメイドマーケットプレイス「Creema(クリーマ)」

後  援:J-WAVE、TOKYO FM

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10周年を迎えるHMJに向けて、今回の見どころをたっぷりご紹介しています!

クリエイターに聞く「HMJってどんなイベント?」

これまで「ハンドメイドインジャパンフェス」にご出展いただいた5名のクリエイターに、印象深いエピソードや思い出をお伺いしました!HMJならではの楽しさや、ここにしかない出会いが盛り沢山です。
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